法律学

夫婦間や親子間の困りごとを解決する「家族法」って?

日本大学 法学部 法律学科 大杉 麻美 教授

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この記事でわかること

家族法は「家族のあり方そのもの」を考える学問分野です。法律では、民法の第4編(親族法)と第5編(相続法)を「家族法」と呼び、夫婦や親子の関係を扱います。私の研究テーマは離婚法、夫婦関係法で、夫婦間の困りごとを解決するための方法を法律の視点から切り込んでいます。法律の学びは、条文を「覚える」ことも大切ですが、条文を理解して「世の中に役立てていく」ことがもっと大事です。離婚したり親が亡くなったりして揉めているとき、法律をどう理解すると合理的な解決に結びつくか。それを「考える」ことが学びの面白さです。

離婚の財産分与も家族法で規定

家族法は、「家族のあり方そのもの」を考えていく学問分野です。
法律では、民法の第4編(親族法)と第5編(相続法)を合わせて「家族法」と呼び、夫婦や親子の関係を扱います。家族の誰かが亡くなったときに、「その人の財産をどうやって承継していくか」というようなところも家族法の領域です。

私の研究テーマは主に離婚法、夫婦関係法で、夫婦の間におこるさまざまな日常の困りごとを解決するための方法を中心に、法律の視点から切り込んでいます。

よく離婚では財産の分け方が問題になりますが、それも法律で定められています。
条文では、離婚のときには「協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる」としています。ほかにも、結婚しているときの生活費についてなど、夫婦の財産に関して法律が柔軟に対応することができるように、条文が作られています。

これら条文を「覚える」ことも大切ですが、その条文を理解して「世の中に役立てていく」ことがもっと大事です。
離婚したり親が亡くなったりして揉めているとき、法律をどう理解すると合理的な解決に結びつくかを「考える」のが、法律を学ぶ面白さであり、世の中を見ることにつながります。

複雑な家族関係に適切に対応するために

私は、家族法は理屈のなかだけに閉じこもってはいられない学問であると思います。

たとえばDVがあって「離婚したい」となったとします。
法律では離婚の際、財産分与のほか、子の監護について必要な事項を協議で定めるとしていますが、当事者のみで話し合いが難しい場合には、協議をサポートするために、裁判所や自治体、民間団体などが連携していきます。
また、警察のほか、子どもがいる場合は児童養護施設など、DVでは多くの機関が同時に関わることになりますので、それらとの連携も大事になってきます。

社会の秩序を理解し、公正な社会の実現に貢献する

社会にはいろいろな人がいて、さまざまなことが起きます。その調整機能的な役割を果たしているのが民法で、このルールがあるからこそ私たちは安心して自由に生活ができるのだと思います。ですから、民法の分野は市民のための法律といわれています。

日本大学の法律学科では、柔軟に考える力が身に付きます。
とくに、法曹を目指す学生には「司法科研究室」があり、弁護士として活躍するOB・OGから直接、指導を受けることができます。1クラスの人数も少ないため、仲間と共に学び、合格を目指すことができます。

法律学科で多くの仲間と「交流」し、ゼミに所属し、仲間や先生と「語り合い」、有意義なときを過ごしてください。皆さんとお話しできるのを楽しみにしています。

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