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この記事でわかること
刺激を受ける→そこから感じて考える→それを行動に移す…という図式を考えると、結局のところデザインの目的は「人間の行動をデザインする」ことになります。
私の研究室では、どのような刺激を人間に与えると(どのようなデザインにすれば)、人間の行動はどのように変わるのかを明らかにしながら、デザインの指針を導く取り組みを行っています。
最近行った研究には、公共トイレの清潔感の感じ方はタイルの大きさにあることを明らかにしたものや、「LEDと白熱電球ではどの程度くつろぎ感が異なるか」を明らかにしたものなどがあります。
感じ方を測る
人間はいろいろなものから刺激を受けています。
それに対してきれい、美しい、気持ち良いなどの感情を抱きます。
感じ方を測る方法は、人間の五感がセンサーとなる官能検査という方法や、心拍や唾液など人間の身体の変化を捉えて緊張やリラックスの度合いを測る方法などがあります。
最近行った研究は、公共トイレの「きれい-汚い」の感じ方の要因はタイルの大きさにあることを明らかにしたものや、LEDが照明として使われている部屋と白熱電球が使われている部屋では、どの程度くつろぎ感が異なるかを明らかにしたものなどがあります。
考え方を測る
デザインにおいて大切なことは、人間がどのような場面で何を思い、何を考えているかを常に把握することです。
そうすることによって、わかりやすい、使いやすい、あるいは正しく使えるものをデザインすることができるのです。
「人間の考え方はどこを見ているか」「どういう行動をしているか」などを観察することによって推測する方法や、言葉や会話の内容から推測する方法などがあります。
これは使いやすいものをデザインするときの基本的な手法です。工学系ですが言葉を分析することもあります。
このように研究室ではさまざまな方法や装置を用いて人間の考え方を探っています。下の写真は、アイカメラを使ってどのように空間を捉えているかを探ろうとしているところです。
デザインで人間の行動をコントロールする
何かから刺激を受ける→そこから何かを感じて考える→感じたり考えたりしたことを行動に移す...という図式を考えると、結局のところデザインの目的は「人間の行動をデザインする」ということになります。
例えば色を変えること、姿勢を変えること、明るさを変えることで人間の行動は変わります。
研究室では、どのような刺激を人間に与えると(言い換えると、どのようなデザインにすれば)、人間の行動はどのように変わるのかを明らかにしながら、デザインの指針を導く取り組みも行っています。
とくに色彩が人間の行動にどのように関わっているかを明らかにしようとする研究は、ここ数年の研究室の大きなテーマになっています。またあるものを見ると人間は自然とある行動をとりたくなってしまう...という図式を明らかにすることによって、直観的にわかる/直観的に操作できるデザインを考えたりもしています。
私の研究室は、人間工学や感性工学、応用心理学、生活工学などを扱う、「人間」や「生活」に焦点を当てた研究室です。人間や暮らしに関わる問題の発見から解決に向けた指針を導くに至るまでの、一連のプロセスを実践しています。その成果を社会に向けて発信する役割も担っています。