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駒沢女子大学の空間デザイン学科(インテリアデザインコース)では、産学連携課題「コマジョデコール」に取り組んでいます。
使用済みスタジオセット等の道具類や廃材を活用して空間演出を提案するもので、緑山スタジオ・シティ、TBSテレビ、TBSアクトなどの協力のもとで実施されています。
今年度は「わたしたちの居場所」をテーマに、3年生たちが、授業の合間や放課後に学生が自由に使える居心地のよい居場所をキャンパスに創出。提案の選定から完成披露会までの様子をたくさんの写真でお届けします。夏休み返上でがんばりました!
駒沢女子大学の空間デザイン学科には、建築デザインコースとインテリアデザインコースがあり、商業施設やホテル、プロダクトデザインなどを学ぶインテリアデザインコースでは、さまざまな企業との産学連携課題に取り組んでいます。
そのひとつ、2022年度から始まった「コマジョデコール」は、使用済みスタジオセット等の道具類や廃材を活用して空間演出を提案するもので、(株)緑山スタジオ・シティ、(株)TBSテレビ、(株)TBSアクトなどの協力のもとで実施されています。
今年度のコマジョデコールのテーマは「わたしたちの居場所」です。
3年生たちが、廃材予定の材料を用いて、授業の合間や放課後に自由に使える居心地のよい居場所をキャンパス(室内)に生み出しました。
マーケティングから完成披露会まで、コマジョデコール2025のレポートをお届けします!
全員の提案から3つを選定
4月。いよいよコマジョデコール2025のスタートです。
学生たちはまず、居場所の使い方や過ごし方について、学生と教員へアンケート調査を行いました。その結果をもとに空間デザインを考え、ひとり1案ずつ居場所を提案します。
アンケート調査結果の発表会
各自で考えたデザイン案の中間発表
6月に行われたプレゼンテーション講評会には、学園理事長をはじめ大学職員が大勢参加。そこでの審議・協議により3つの実施案が決定しました!
最終プレゼンテーション講評会の様子
選定作品A:「Kakuregi」Aさん
選定作品B:「Mellow」Tさん
選定作品C:「木陰 -KOKAGE-」Sさん
ここから3年生たちは3つのグループに分かれて、制作に入って行きます。選定案を出した学生が各グループのリーダーを担います。
廃材を活用して空間を生み出す
新しい居場所を後期授業から利用してもらえるように、制作は夏休み中も進められました。
大学で廃棄された天板と箱脚と、緑山スタジオ・シティ提供の使用済み材料を活用します。リーダーとサブリーダーは緑山スタジオを訪問し、候補となる材料を確認するとともに、デザインとその制作方法についてアドバイスを受けました。
提供される端材の種類と大きさを確認します(緑山スタジオ)
廃棄予定の天板と箱脚を再利用します(大学)
建設会社のサポートを得て、材料の加工、組み立て、塗装、装飾などの作業が、スケジュールに沿って進められました。
制作の過程で、当初の計画とは異なる事態が発生することもありましたが、グループと教員でよく話し合い、解決策へと導きました。電動工具の扱いにも少しずつ慣れ、作業は順調に進んでいきました。
制作に協力いただく建設会社との打合せ
2号館2階廊下「Kakuregi」制作風景
4号館3階EVホール「Mellow」制作風景
16号館4階ラウンジ「木陰 -KOKAGE-」制作風景
そして完成した3つの「わたしたちの居場所」。
それぞれの提案者である3名の学生と、実際に利用している学生に率直な感想を聞いてみました。その一部を紹介します。
作品A:「Kakuregi」
「Kakuregi」提案者・Aさんの感想
Q.居場所を作って感じたこと、または気づいたことを教えてください。
「居場所をつくる中で、見た目のデザインだけでなく、実際にそこにいる人がどう過ごすのかを想像することの大切さに気づきました。今回の制作を通して、居場所とはただ座る場所をつくることではなく、人が自然といたくなる理由をデザインすることだと感じました。素材や色彩、距離感といった小さな要素の積み重ねが、人を引き寄せる心地よさにつながることを実感しました」
Q.自分が作った居場所は利用者(学生)にどのような場所になってほしいですか。
「この居場所は、勉強のためだけの場所ではなく、気持ちを整えたりリラックスできる場所になってほしいと思っています。授業の合間に立ち寄って気分を切り替えたり、それぞれのペースで過ごせる空間になればうれしいです。ここに来ることで自然と心が落ち着くような、学生の日常に寄り添う居場所になってほしいと思っています」
「Kakuregi」を利用している学生の皆さんの感想
Q「Kakuregi」を利用して感じたことを教えてください。
・椅子の座る部分が広くて座りやすかったです。
・緑を意識したデザインになってることで、落ち着いて自習出来るスペースになっていると感じました。また、ベンチになっているため友達とも並んで座れるのが良いと思いました。
・開放感があって、森の中にいるような感覚になります。勉強で利用したがとても居心地が良かったです。
Q「Kakuregi」は自分にとってどのような場所になると思いますか。
・集中したい時の勉強の場所。
・少し疲れた時に、一休みする場所。
・会話やパーソナルスペースが確保できる場所。
学生が「Kakuregi」を利用している様子
作品B:「Mellow」
「Mellow」提案者・Tさんの感想
Q 居場所を作って感じたこと、または気づいたことを教えてください。
「この制作を通して、人が居心地のよさを感じるのは見た目のデザインよりも心理的な安心感にあると感じました。塀を設けて視線が直接交わらないようにしたことで、お互いに気を遣わず自然に過ごせる空間が生まれました。また、廃材や照明の工夫によって、限られた条件の中でも心地よさをつくり出せることに気づきました。形の美しさだけでなく、人がどのように感じながらその場にいるかを意識して空間を考えることが大事だと感じました」
Q.自分が作った居場所は利用者(学生)にどのような場所になってほしいですか。
「授業の合間などに気軽に立ち寄れて、少し気持ちを切り替えられるような場所になってほしいです。人と話したり、一人でぼーっとしたりと、それぞれのペースでリラックスできる空間になればいいと思います」
「Mellow」を利用している学生の皆さんの感想
Q「Mellow」を利用して感じたことを教えてください。
・壁の一部が鏡になっていたりと利用したくなるような工夫がされていると感じました。
・今までとても暗かった場所に明るい照明とお洒落な空間が出来てとても良いと思います。
・ライトが落ち着く空間を演出していて、靴も脱ぐことができるためリラックスできる空間だと思います。
Q「Mellow」は自分にとってどのような場所になると思いますか。
・授業の合間などに立ち寄りたくなるような場所になっていると思います。
・空き時間にあまり周りを気にせず休める場所。
・新たにこもれる場所になると思います。
学生が「Mellow」を利用している様子
作品C:「木陰 -KOKAGE-」
「木陰 -KOKAGE-」提案者・Sさんの感想
Q.居場所を作って感じたこと、または気づいたことを教えてください。
「制作していく過程で、アイデアが実際の形になるまでには多くの調整が必要だと実感しました。デザインを進める中で、使用する材料や安全性への配慮が重要で、細部にまで気を配ることが、最終的に利用者にとって快適な空間を作り出すことを改めて感じました。また、多くの人と協力しながら1つの作品を作り上げる大変さを実感し、その中で得られる達成感にも深い喜びを感じました」
Q.自分が作った居場所は利用者(学生)にどのような場所になってほしいですか。
「学生たちが気軽に利用できる空間で、授業の合間にちょっとした気分転換をする場所になればと思っています。忙しい大学生活の中で、少しでもゆったりと過ごせる居場所を提供し、心地よい環境の中で自然に学生たちが集まり、リラックスできるような場所になってほしいと考えています」
「木陰 -KOKAGE-」を利用している学生の皆さんの感想
Q「木陰 -KOKAGE-」を利用して感じたことを教えてください。
・リラックスして座れるようにクッションがあったり、木の温もりを感じるデザインになっていたりと、居心地の良い空間になっていると感じました。
・眺めがよく明るい空間にとてもマッチした休憩スペースで、とても居心地が良かったです。
・景色とナチュラルなデザインがマッチしていて、大学を使う人の疲れた体をリフレッシュできそうです。
Q「木陰 -KOKAGE-」は自分にとってどのような場所になると思いますか。
・リフレッシュしたい時やリラックスしたい時に利用出来る場所になると思いました。
・お昼休憩や空きコマに、景色を見てリラックスする場所。
・友達と談笑したいときに利用できると思います。
学生が「木陰 -KOKAGE-」を利用している様子