国際総合政策学

夜間学校のボランティアで考えた、国際協力の本質

日本大学 国際関係学部 国際総合政策学科

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日本大学国際関係学部国際総合政策学科の藤城一雄教授は、開発途上国の地域開発を通じて国際協力のあり方を研究しています。
ゼミナールでは、貧困や開発などの課題を草の根からアプローチ。昨年からゼミ生全員が、「静岡県立ふじのくに夜間中学校三島教室」での学習支援ボランティアに週1回従事しています。
この経験を通じて学生たちは「国際協力・多文化共生とは何か」を考え、「同じ目線で共に歩む」という国際協力における本質的な姿勢を修得しました。
今年9月には、ここで培った力を手にフィリピン・セブ島でのフィールドワークに挑みます。

日本大学国際関係学部国際総合政策学科は、世界の複雑な課題に対して具体的な解決策を考え、実行できる人を育てる学科です。

国際関係・安全保障、ビジネス・観光、経済・財政、環境問題、国際協力など、国際社会が直面する課題を相互に関連させながら包括的に学ぶため、多様な分野の教員が揃います。どの教員も、外交やビジネスの最前線での豊富な実務経験を持っていることが強みです。

そのひとり、藤城一雄教授は、開発途上国の農村・地域開発を通じて国際協力や援助のあり方を研究しています。

藤城ゼミでは、貧困や開発といったグローバルな課題に対して草の根の視点でアプローチ。昨年からゼミ生全員が、「静岡県立ふじのくに夜間中学校三島教室」での学習支援ボランティアに週1回従事しています。
身近な実践を重ねるなかで、学生一人ひとりが「国際協力とは何か」の答えを導き出す取り組みです。

藤城一雄教授とゼミ生たち

藤城一雄教授とゼミ生たち

目の前の人を支える、小さな一歩の積み重ね

ふじのくに夜間中学校では、日本で暮らすために日本語を学ぶ外国籍の方を中心として、多様なバックグラウンドを持つ人たちが学んでいます。
年齢や国籍は違えども、「学びたい!」という強い思いはみんな一緒。その熱意を経験豊富な先生方が支えます。

ゼミ生たちは、昨年10月からの2ヶ月間、生徒や先生方と一対一の人間関係を築きながら授業を観察。11月以降は月に一回自分たちで考えたレクリエーションを4日間に渡って実施しています。「絵しりとり」や「ジェスチャーで背比べ」など、言葉の壁を超えて楽しめる遊びを通じて、教室は笑顔に包まれました。


毎週夜間学校に通うなかで、学生たちは「外国ルーツの生徒の学習の困難さ」「やさしい日本語でのコミュニケーションの難しさ」といった地域社会の課題に直面し、身近な多文化共生の課題への理解を深めました。
3年生の鈴木夏海さんは、「日中は仕事をしている生徒も多く、少しでも楽しく勉強してほしいと考えました」と話します。


また、活動を通じて伝える力と同時に、聞く力(傾聴力)も向上させました。
3年生の小林和眞さんは、「生徒同士が母国語で話したり、スマートフォンで調べている姿を見て、コミュニケーションの難しさを実感しました。だからこそ、趣味について話すなど、気持ちを通わせることに努めました」と振り返ります。


そして、学生たちは国際協力において最も重要な、「同じ目線で共に歩む」姿勢を学びました。
3年生の上原菜月さんは、「『やさしい日本語』を意識しながら、生徒がどこでつまずいているかを見つけるよう努めました」と言い、鈴木さんも、「日本語検定の取得や高校受験を考えている生徒たちが目標を叶えられるように伴走しました」と話します。

静岡とフィリピン。地続きの社会課題に向き合う

現在も、ふじのくに夜間中学校三島教室での活動は続いています。
今年1月には「食べ物かるた」や「福笑い」などのレクリエーションを実施し、10月からは新しいゼミ生たちが活動を引き継いでいきます。

そして、この9月、ゼミ生たちはフィリピンのセブ島へ出発します。現地でのインタビューや台風被害の調査といったフィールドワークに取り組むためです。
そこでは、ふじのくに夜間中学校の活動で培った、「どうすれば伝わるか。どうしたら相手が心を開いてくれるか」という力が生きてきます。学生たちは、現地の文化や暮らしをリスペクトしながら、セブ島の人々と同じ目線で課題解決の糸口を探るはずです。

静岡という「足元の地域の課題」とフィリピンという「グローバルな課題」。国内と海外を切り離さず、どちらも「自分たちが向き合うべき社会課題」として捉える複眼的な視点こそ、多様な価値観が交差する世界を生き抜く力になります。

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