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この記事でわかること
一般選抜に比べて対策などの情報が少ない総合型選抜。「当日までどんな準備をすればいいのか」「自分の努力は間違っていないか」など、疑問や不安を抱く受験生も多いのではないでしょうか。そこで、見事合格を勝ち取った先輩たちに、総合型選抜の試験内容や学習のポイントを聞きました。
前編はバイオサイエンス学科、動物学科、海洋生物学科、森林学科、環境学科の先輩たちです。進路選択や受験対策のヒントとして、ぜひ参考にしてください!
実験器具を下調べして2次選考に挑戦
〈バイオサイエンス学科 Y. K.さん〉
Q:バイオサイエンス学科を選んだ理由は?
A:遺伝子治療について知り、医療・医薬関連の研究をしたいと考えるようになりました。オープンキャンパスでお話を聞き、「ここなら希望する研究ができる」と確信して志望しました。
Q:いつ進路を決めて、どのような勉強をしましたか?
A:2年生の夏には意思を固めていました。塾には通わず、進路指導の先生に相談するなど、高校の入試対策を活用しました。
Q:1次選考の小論文対策は?
A:3年生の春から、研究したい分野に関する新聞記事を読み始めました。課題発表後は、集めた記事の該当部分にマーカーを引いて理解を深め、書き上げた小論文は進路指導の先生に添削してもらいました。
Q:2次選考はどのように対応しましたか?
A:どんな課題が出るかわからなかったため、教科書などで実験器具の名前や使い方を確認しておきました。実際の試験では、「牛乳と凝乳酵素を混ぜるとどうして固まるのか」「凝乳酵素の代用品として使えるものは何か」という課題が出ました。私は、さまざまな物質で牛乳を固めることを試み、それぞれの答えを導き出しました。凝乳酵素の実験も器具の扱いも初めてでしたが、高校で学んだ知識を応用して解決でき、とても面白い経験になりました。
動物をよく知らない人にも伝わる文章を意識
〈動物学科 鈴木 遥香さん〉
Q:1次選考の小論文対策は?
A:総合型選抜で受験すると決めてからは、塾の小論文対策ワークを活用しました。課題発表後は、高校の生物の先生や担任の先生、塾の先生などにご指導いただきました。「動物をよく知らない人が読んでも理解できる文章にすること」「ネットや本で調べた情報は鵜呑みにしないこと」などのアドバイスを受けながら完成させました。
Q:2次選考はどのように対応しましたか?
A:高校の生物の先生や塾の先生と何度も面接の練習を重ねました。課題は、「骨の博物館で動物の標本を観察し、歯のスケッチをとる」というもので、2日目にはプレゼンテーションを行いました。スケッチでは点で濃淡を描くことに注意し、プレゼンテーションでは聞きやすさと分かりやすさを心がけました。想像したよりも緊張せずに取り組めて、合格への手応えを感じることができました。
Q:総合型選抜で合格した感想は?
A:小論文や口頭試問の練習を通して、生物に関する深い知識が得られました。今後の学びにも役立つと感じています。動物学科は、動物そのものだけでなく生息環境など幅広く学べます。大学での授業や実習がいまから楽しみです。
プロの飼育員から話を聞いて論文を作成
〈海洋生物学科 K. S.さん〉
Q:なぜ総合型選抜を選んだのですか?
A:高校の先生のアドバイスがきっかけです。1年生から授業でプレゼンテーションを行う機会が多く、「それを生かせる受験方法を選んだらどうか」と勧められました。本格的に受験勉強を意識したのは3年生の4月頃で、そこから塾に通い始めました。
Q:1次選考の小論文対策は?
A:課題は「サケ」に関するもので、高校では習わない内容でした。まずは、わからない単語や基礎知識を文献などで調べ、過去のサケの飼料に関する論文なども読み込みました。さらに生物の先生や「標津サーモン科学館」の飼育員さんにもお話を伺い、論文作成の参考にさせていただきました。
Q:2次選考はどのように対応しましたか?
A:初日の課題は、「魚の頭の中にある『耳石』の取り出し」と「魚の尾びれのアスペクト比と遊泳速度の関係について考察し、自分の考えをグラフとともに記述する」というものでした。2日目は、初日で取り組んだことをプレゼンテーションしました。
2次選考では、高校3年間で学んできたことを最大限生かすことができました。自信がついた一方で、言葉遣いや漢字、文章構成など改善すべき点も明確になりました。総合型選抜を通して、多くの成長を実感できました。
好奇心を刺激された、思いもよらない2次選考の課題
〈森林学科 朝原 楓さん〉
Q:なぜ森林学科を選んだのですか?
A:高校では畜産を専攻し、動物愛好部に所属していました。卒業後は専門学校に進みましたが、植物や森林について研究したいという思いが強まり、森林学科に興味を持ちました。
Q:1次選考の小論文対策は?
A:本格的な準備は受験年の6、7月頃から始めました。大学で森林や林業を専攻されている先生にお話を聞き、アドバイスをいただきました。まずは情報を集めようと林野庁のウェブサイトを読み込んでまとめたり、薦められた「森林総研」の書籍などを熟読して知識を深めました。その後、3週間ほどかけて小論文を書き上げ、その後も2次選考に向けて、読書や情報収集を継続しました。
Q:2次選考はどのように対応しましたか?
A:1日目は森林に関わる講義を聴いて要点をまとめ、年輪から炭素の貯蓄量を求める計算をしました。この計算は思いもよらない課題でしたが、「大学ではこんな面白い勉強ができるんだ」と好奇心を大きく刺激されました。2日目は前日の内容について3分程度のプレゼンテーションを行いました。1日目終了後すぐに講義内容を整理して台本をつくり、練習を重ねたことで本番も落ち着いて臨めました。
1日に最低2回、異なる教員と面接練習
〈環境学科 F. S.さん〉
Q:1次選考の小論文対策は?
A:約1ヶ月かけて取り組みました。テーマを決めたあと関連する本を3冊読み、何度も書き直してはさまざまな先生に添削していただきました。工夫した点は、結論を最初に述べることと、多様な意見や客観的な事実を盛り込むよう心がけたことです。
Q:2次選考はどのように対応しましたか?
A:初日は実験とプレゼンテーション、2日目は面接でした。課題は「体験型の環境保全プログラムを考えて発表する」というもので、「自分だったら楽しいだろうな、やってみたいな」と思える企画を作成しました。課題は当日までわからなかったため、面接対策に力を入れ、1日に最低2回、異なる先生から指導を受けて本番に臨みました。
Q:総合型選抜で合格した感想は?
A:小論文に本気で取り組んだことで文章力だけでなく、物事を多角的に見る力がつきました。苦手だったプレゼンテーションも自分の考えをわかりやすく伝えることができるようになり、大学の授業でも大いに役に立っています。そして何より面接対策を通して話し方や答え方を学べたことは、今後の就職試験にも自信を持って臨める大きな武器になったと感じています。