航空システム工学

どこまでも飛んでいけ! ものづくりの夢(前編)

金沢工業大学 夢考房プロジェクト

この記事でわかること

金沢工業大学には、学生主体のものづくりを全力で支援する「夢考房」があります。建物には工具、材料、工作機械が置かれ、技術的な相談もできます。
横山兄(けい)さんは、夢考房で展開されているプロジェクトのひとつ「小型無人飛行機プロジェクト」に参加。「全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」での全自動ミッションの達成を目標に活動しています。
ものづくりはどのように進められているのでしょうか。横山さんが語る前編です!

設備、材料、工具、仲間、技術指導者が揃った夢考房

金沢工業大学にはすべての学生が自由にものづくりに取り組める「夢考房」という施設があります。
建物にはワークスペースのほか、いろいろな工具や工作機械、実験設備が置いてあって、材料・部品を購入できるパーツショップも入っているんです。

夢考房は年間300日開館していて、平日は8時40分〜21時、土曜日は17時まで利用できる

夢考房は年間300日開館していて、平日は8時40分〜21時、土曜日は17時まで利用できる

金属加工ブース(写真)や、木材加工ブース、3Dプリンタ加工ブースなど、ものづくりに必要な工作機械や装置が揃う

金属加工ブース(写真)や、木材加工ブース、3Dプリンタ加工ブースなど、ものづくりに必要な工作機械や装置が揃う


夢考房では「ロボット」「人工衛星開発」「建築デザイン」など12のプロジェクトが進められていて、学部や学科、学年を問わず好きなものに挑戦することができます。
プロジェクトは、立案から組織運営まですべて学生で行う課外活動です。部活動やサークルに似ていて、僕と一緒に入学した学科生の約1/3がプロジェクトに参加していました。

夢考房との出会い、そしてプロジェクトへの参加

高校生の時、オープンキャンパスで夢考房を訪れると、人力飛行機、フォーミュラカー、流線型の低燃費車などが並んでいて、「大学生になったら、これらをつくれるの?!」と魅了されました。

翌年、僕は工学部航空システム工学科(現 航空宇宙工学科)に入学して「小型無人飛行機プロジェクト」に参加しました。
このプロジェクトで設計・製作するのはグライダーのように翼が広がった機体です。
大きさは1.5メートルから2メートルほど。ドローンよりも早い速度で長距離を飛行することができ、離れた災害現場の様子を見たり、広範囲を捜索することが可能です。

チームは「屋外班」「屋内班」「制御班」に分かれて活動しています。
屋外班は固定翼機の利点を活かした機体の設計及び製作に取り組んでいます。一方、屋内・制御班は、屋内班が機体をつくり、制御班がプログラムの作成と制御基盤の製作を行い、(一社)日本航空宇宙学会主催の「全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」に出場しています。

目標は大会の全ミッションを達成すること。操縦者を介さずに制御で、水平旋回や8の字飛行、上昇旋回、そして離陸して決められた場所に物資を落として着陸することに挑戦しています。

屋内班と制御班がつくった小型無人飛行機。大会が規定する機体の総重量は250グラム以下で、金沢工業大学ではバルサという軽量な木材と市販のラップで機体をつくっている

屋内班と制御班がつくった小型無人飛行機。大会が規定する機体の総重量は250グラム以下で、金沢工業大学ではバルサという軽量な木材と市販のラップで機体をつくっている


チームの中で、僕は友人と2人で制御班を担当することになりましたが、飛行機の制御って難しいんです。地面を走るラジコンカーは二次元的な制御ですが、飛行機は空中でのバランスが加わるため、そのパラメーター(条件・設定値)を探すのがとても大変です。

そもそも、僕たちはプログラミングや基盤について学んだことがありませんでした。そこで僕は、先輩方が残してくれた基盤を見たり、学内で放課後に開かれる電気関係のプログラムに参加したりして、知識や人脈の裾野を広げていきました。

その中でとても頼りになったのが夢考房の技師さん(職員)です。夢考房には、木材、電気、機械工学など、さまざまな分野に精通した技師の方々が常駐していて、学生の相談にのってくれるんです。
おかげで僕たちは、夢考房で思いっきりものづくりをすることができました。

可能な限り軽量化された制御基盤。屋内は、機速、操舵量、高度、機体姿勢などのログも取っている

可能な限り軽量化された制御基盤。屋内は、機速、操舵量、高度、機体姿勢などのログも取っている




大会での成果や、プロジェクトで得た大切なものについて横山さんが語る後編はこちら!

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